結婚相談所にご入会いただく会員様は、少なからず理想を持って婚活をスタートされるかと思います。
折角お金を払って結婚相談所に入ったんだから、出来るだけ妥協せずに理想の相手を見つけたい!
そのお気持ちはとても良くわかります。
ただ、結婚相談所という場は、お金を払うことで必ず理想のお相手とマッチングできる、というところでは、残念ながらございません。
むしろ、理想と現実のギャップに直面し、ご自身の婚活市場における立ち位置を明確にしていただくことが、結婚相談所における婚活の第一歩となります。
今回は、結婚相談所の会員様が、無意識にお相手を高望みしてしまう心理と、何故高望みすると婚活が上手くいかないのか、正しい高望みのコツをご紹介していきます。
- お見合いが成立する確率が低くて、婚活が進められない
- 結婚相談所に入会したからには、できるだけ理想の相手とお見合いしたい
何故結婚相談所で人は高望みしてしまうのか
そもそも会員様は何を期待して、またはどのような婚活をイメージして、結婚相談所にご入会されているのでしょうか?
おそらく、こんなお考えの方が多いのではないでしょうか?
いよいよ私も、結婚相談所という最後の砦に来てしまった…
できれば自然に出会いたかったけど、背に腹は代えられない。
こうなったら、高いお金を払う訳だし、理想のお相手をGETしてやる!
これは極端な考えかもしれませんが、少なからず結婚相談所に入る際は、お金で好条件のお相手との出会いを買う、というイメージをお持ちではないでしょうか?
そんな方は、自然な出会いよりも好条件のお相手と出会えなければ、お金を払って結婚相談所に入会した意味がない、と考えてしまいます。
この考え方が、婚活失敗の始まりとなります。
もしこれがキャバクラやホストクラブであれば、お金さえ払えば歳下の若くて外見も綺麗な(カッコいい)異性が、貴方をチヤホヤしてくれるでしょう。何故なら、ホスト・ホステスさん自身が貴方からお金を貰っているからです。
しかし結婚相談所では、貴方だけでなくお相手となる会員様全員が、お金を払ってご入会いただいていることを忘れてはいけません。
自分が高望みしていることに気づいていない方も多い
でも私は高望みなんて全然していないのに、お見合いがなかなか決まらないんです。。
何か、他に原因があるのかしら?
実は、お相手を高望みしている会員様の多くが、自分が高望みされていることに気づいていないです。
そもそも、結婚相手を探されるにあたって、できるだけ良い条件の方を選びたいと考えるのは、至って自然なことです。その本心に蓋をしてしまう方でも、深層心理ではやはり高望みをしてしまっているのです。
むしろ、自分で高望みをしていることに気づいていない分、何故お見合いが成立しないのか理解ができず、長期間に渡って同じ過ちを繰り返してしまう傾向があります。
例えば、「私は優しい男性が希望条件で、それ以外は特に多くを望んでいません」と言っている女性がいたとします。
ただしこの「優しい」には、物欲含めた自分の我儘を聞いてもらえる人=高収入、自分は仕事でストレスが溜まっているので家事全般を任せられる人、などのハイスペック条件への願望が隠れている場合があります。
高望みをしていないことと、理想が抽象的であることは、イコールではありません。
高望みをしてしまうことを否定せず、高望みは自然な気持ちであることを認識したうえで、自分がどのような高望みをしているのかを正しく理解することも、婚活を成功させるためには重要なポイントになります。
結婚相談所で高望みをしてもうまくいかない理由
結婚相談所の会員様は、皆さん真剣に結婚を前提としたお付き合いを求めている方ばかりです。
そのため、貴方だけではなく、他の会員様もほとんどが「お金を払ってるから、できるだけ理想に近いお相手を探したい」と考えている可能性が高いです。
つまり、貴方が高望みして、自然な出会いより好条件のお相手にアプローチをしたとしても、当然そのお相手もより好条件のお相手を探している訳です。このおふたりの視線が交わることがないのは、容易にご想像いただけるかと思います。
そして、婚活市場でハイスペックと称される会員様(男性であれば、見た目が若々しくてスマート、170cm以上で高収入&高学歴。女性の場合は、見た目が美人で、大卒で定職に就いていて、そして若い。)は、自分と同じスペック以下の方を、そもそも結婚相手の対象として見ていません。(厳しいですがこれが現実です…)
当然ですが、ハイスペックの男性・女性は、お見合いの成立率も平均よりかなり高いです。(ただし、お見合い後に仮交際・真剣交際に進めるかどうかは、スペックだけでなく性格や人間性が大きく影響してきます)
しかしそれは、ハイスペックの会員様同士でマッチングしているからです。
もし貴方が客観的にご自分のプロフィール画面を確認してみて、他の同年代の方より特別秀でた条件を持っていないようでしたら、理想のまま高望みをしているだけではお見合いが成立することは先ず難しいと言えます。
正しい高望みの方法とは
身も蓋もないことを言ってしまいましたが、それではできるだけ自分の理想に近いお相手とお見合いを成立させるためには、どうすれば良いのかをお話します。
高望みの条件を絞り込む
先ずは、自分がどのような高望みをしているのかを、具体的に紙に書き出していって下さい。この時点では、自分を偽ることなく、例えそれが「理想が高過ぎ!」と他人から笑われるかもしれないことであっても、先ずは貴方の理想を列挙していきましょう。
ポイントは、抽象的ではなく、あくまで具体的な理想の条件を考えることです。優しいとか、包容力がある、などではなく、具体的な行動や数字で表現できる条件まで絞って下さい。
【女性会員様の男性に対する高望み条件の一例】
- 身長は170cm以上
- 自分の年齢+1~2歳まで
- 年収は600万円以上、ボーナス3か月以上
- 大卒以上
- 外見は自分の好み(例、塩顔で頬がこけてるくらいが丁度良い)
- 服装は清潔感があって、センスが良い(高級ブランドで固める、全身ユニクロなどはNG)
- 仕事は転勤がない、土日は休み
- 仕事に対して情熱を持っていて、やり甲斐について目を輝かせながら語ってくれる
- 趣味はあまりお金が掛からないもの(アウトドアとインドアが半々くらい)
- 長男以外(長男だと実家との関係が面倒臭そう)
- 一人暮らしの経験が長く家事全般任せられる
- 会話のセンスが高くて自分を楽しませてくれる
- 貯金は1千万円以上
- 友人関係が広く社交的
- 何事も率先して女性をリードしてくれる
- etc
そして、書き出した具体的な理想の条件に、優先順位を付けていきましょう。
最後に、優先順位の上位1つ、多くても2つを残し、残りは一旦忘れて下さい。そう、高望みをする条件の数を減らすのです。高望みする条件は多くても2つまで、できれば1つに絞り込んだ方が婚活はスムーズにいきます。
例えば、男性が自分より5つ以上若い女性が良い、という高望みがしたいのであれば、それ以外の高望み条件は一旦頭の隅に追いやりましょう。若くて、可愛くて、学歴があって、スタイルも良くて…ではなく、とにかく若い女性であれば積極的にお見合いを希望していくことが大切です。
当然、お見合いを重ねていくうちに、自分の高望み条件が変化していくことも少なくありません。
高望みの条件を絞ってお見合いをしていくことで、本当に自分が求めているお相手の条件に気付けるという効果もあります。逆に条件を明確にされずに、何となくでお見合いをしてしまう方は、「何となくピンとこない」理由で交際に踏み切れないケースが多いです。
自分のスペックも上げる
ハイスペックの方は、通常自分のスペックと同等の条件を満たしたお相手を求める傾向があります。
そのため、お相手にハイスペックの条件を求める場合は、ご自身の条件も同水準であることが、お見合いを成立させるためには不可欠なポイントとなります。
高望みされる会員様の傾向として、ご自身のことは棚に上げていらっしゃることが少なくありません。
例えば、男性がお相手にスタイルの良さを求められる場合は、一度ご自身を鏡で良く見てみましょう。
お腹がベルトに乗っていませんか?
普段着がタイトなサイズではなく、ダボっと着られる楽な服ばかり選んでいませんか?
特に30代以上になると、不摂生な生活をしていると直ぐに体型は崩れてしまいます。
にも拘わらず、20代の時と同じような体型を維持されている方は、個人差はあれど自分を律する生活(食事制限や適度な運動)を送られている場合が多く、当然そのような方の多くはお相手にも同様の節制した生活を求めます。
お相手の男性に家事の協力を求める女性が、一人暮らしの経験がなく実家住まいという場合は、先ずは実家を出てみましょう。
婚活において、「他人に厳しく、自分に甘く」なってしまっている方は、希望するお相手からお見合い対象として見られていない可能性が高いです。お相手を高望みされる場合は、先ずは自分がそのお相手に釣り合う条件となるための努力をすることが大切です。
スペックだけが人の魅力ではないことに気付く
ハイスペックと呼ばれる条件は、プロフィール画面から分かる個人情報に過ぎず、人の魅力を表す情報のほんの一部です。
試しに、貴方のプロフィール情報には、貴方がお持ちの魅力がどれだけ反映されているかを考えてみてください。おそらく、2~3割といったところではないでしょうか。
ハイスペックの会員様はお見合いが成立しやすいとご説明しましたが、それはあくまでも「お見合いが成立するまで」のことです。お見合い後に仮交際・真剣交際に進むことができるかは、スペック云々ではなく、内面の魅力であったり、お相手との相性に依るものが大きいです。
そのため、殆どの仲人は「先ずは最初から条件を決めずに、いろんな方とお見合いをしてみましょう」という話をするのです。
また、スペック情報に拘る会員様は、同じようなタイプのお相手に、お見合いを申込み続ける傾向がございます。
スペック情報はお相手を探す際の一つの材料にはなるかもしれませんが、もっと大事なのはお相手との相性や、話をしてみて「もっと一緒にいたい」と思えるかであり、それらは実際に会ってみないと分からない条件ばかりです。
そのため、スペック情報に拘った婚活が上手くいかないようであれば、一旦全く理想のタイプとは違ったお相手とお見合いをしてみるのもおススメです。
成婚退会をされる会員様が、入会時に思い描いていたお相手と全くタイプの違う方を選ばれているケースは少なくありません。
お見合いを通して本当の理想の条件を知る事が大切
結婚相談所のご入会前には、殆どの会員様が「こんなお相手とお見合い出来たら良いな」と理想を持っていらっしゃるかと思います。
しかし、結婚相談所の付加価値は、あくまでも結婚を真剣に考えている異性とのお見合いの機会を提供してくれることです。
結婚相談所に入ったからと言って、異性から見た会員様の魅力を引き上げてくれる訳ではありません。
むしろ、自然の出会いより、プロフィール情報が明確になっている分、よりシビアな見られ方をしてしまいます。
そのため、先ずは自分がどんな高望みをしているかを、明確に認識しましょう。
その上で、もしお見合いが思ったように成立しない場合は
- 高望みの条件を絞る
- 自分のスペックを上げる努力をする
- 一旦スペック度外視でお見合いをしてみる
ことで、婚活を前進させることができるかもしれません。
また、自分が望んでいるお相手への高望み条件と、実際に相性が良いお相手の条件が、必ずしも一致はしないことを頭に置いて、お相手への条件を柔軟に変化させていくことが、結婚相談所の婚活では大切になってきます。